祭りの街が欲しいもの! 対象:レベル1の旅人 4人前後 プレイ予定時間:3時間 ------------------------------------------------------------ シナリオの前に パーティーを組んだ状態か、全員が集まっていない状態かを決める。 全員が集まっていない状態からスタートする場合、シーン1〜3の間で自由に登場してもらい合流するようにすること。 シーンα〜δはそれぞれのプレイヤーと話ながらキャラクターの背景を固めるために使用する。 今回は、旅の途中で回想シーンを挟んで見たいと思いこの形にしてみました。 プレイヤーの様子を見ながら自由にカットしたり、場所をずらしたりしてください。 時期は6月21日。 ※時期を変更するならそれにあわせて祭りの日程を調整すること。 ------------------------------------------------------------ 4行プロット 1……旅人達は森の中にある街にたどり着く。 そこは隣町の祭りの出店用に特産品を作るのに大忙しだった。 2……この時期が稼ぎ時のため、旅人には森の奥(1日程度歩いたところ)の 泉の畔に生えている木の実を集めてきて欲しいと依頼される。 3……泉の畔でコネコゴブリンに襲われる。 彼らの住処がケモノに奪われた時に怪我をした仲間を守っている。 住処を取り戻したら木の実を取らせてくれると約束する。 4……コネコゴブリンの住処のケモノを退治(討伐or追い出す)。 コネコゴブリンにそれを告げると、木の実を運ぶのも手伝ってくれる。 特産品を受け取って次の街へ。 ---舞台------------------------------------------------------ 森の街 ヴァルヌシュタト 人口500人程度の小さな町。 町長や長老達の寄り合いによる政治が行われている。 町長は逞しい肉体と不精髭の男で腕利きのハンターである。 町は森に囲まれている。狩猟と森の木の実を利用した細工で生計を立てている。 木々の上に作られたログハウスが名物。 胡桃が名産品。胡桃は非情に良質な木材のため、細工物や高級家具材として利用される。 また、その実は食用だけでなく油としても利用される。 ------------------------------------------------------------ シーンα『旅立ちの日々』 プレイヤーの一人の旅立ちのシーン。 プレイヤーと相談して街の雰囲気・家族などを決める。 ------------------------------------------------------------ シーン1『目指すは森の街 ヴァルヌシュタト』 地形・草原 描写: 空には太陽だ輝き、入道雲がゆったりと流れている。 吹き抜ける風が火照った身体を優しく撫でる。 街道の先には青々とした森が広がっている。 森までたどり着けば街まではもう一息といったところだ。 イベント: プレイヤーはコンディションチェックを行い移動チェックを行う(6) ------------------------------------------------------------ シーン2『森の街 ヴァルヌシュタト』 地形・森 描写: 空が茜色に染まる夕暮れ。 目の前には木でできたアーチにヴァルヌシュタトと刻まれている。 街の周囲には木の柵が廻らされていて、獣の侵入を防いでいるようだ。 家々からは煙が立ち昇り、食欲をそそる匂いが鼻孔をくすぐる。 イベント: プレイヤーの自由行動。 旅人に気づいた町の人が声をかけてくれる。 オススメの宿屋として「緑の壷焼き亭」を教えてくれる。 ------------------------------------------------------------ シーンβ『旅立ちの日々その2』 シーンαとは別のプレイヤーの旅立ちシーン。 プレイヤーと相談して街の雰囲気・家族などを決める。 ------------------------------------------------------------ シーン3『宿屋で一息』 描写: 宿屋はちょうど食事時で大忙しだ。 テーブル席では旅人や家族連れが食事をし、カウンター席では男達が苦労を労い合いながら酒をあおっている。 君たちが店に入ると、忙しそうにテーブルと厨房を行き来していた少女が笑顔で声を声をかけてくる。 「いらっしゃい!!適当にあいてるテーブルに座って待ってて!!」 「お待たせ!!何にします?オススメは"兎の胡桃揚げ"だよ。」 イベント: 看板娘 リタ 16歳 女 茶色のポニーテール 若干つり目の活発で勝気な少女。 食事が終わると、店もだいぶ落ち着く。 リタがやってきて旅の目的や今までの話を聞きたがる。 そして隣町であるレイボンシュタトの祭りのことや、この町の特産品の話をしてくれる。 祭りの準備で忙しいこと、そして町長が手伝ってくれる旅人を探している事を教えてくれる。 ※※※レイボンシュタトの祭り※※※ これから二週間後から始まる年に一度のお祭り。 多くの旅人が集まるとても賑やかな祭りで、様々なコンテストも行われる。 最終日には、町全体がとても大きく素晴らしい虹で覆われ、全てが極彩色に彩られる。 この町は胡桃の特産品を多数出品し、大きな収入源としているため、この時期はみんな加工や細工などで大忙し。 旅人に森の奥から木材や木の実を運ぶ手伝いをお願いすることも多々ある。 ------------------------------------------------------------ シーン4『町長あらわる!!』 描写: 翌日。今日も空は澄み渡り、町は活気に溢れている。 町長は町の中央にそびえる大木の上にあるログハウスで仕事をしているらしい。 高さ20メートルはあろうかという大木は複数の胡桃の木が互いに互いを支え合いながら成長したようだ。 幹の周囲を螺旋状に登る階段がある。 イベント: ○コンディションチェック ○<体力>+<敏捷>で目標値8に失敗すると緊張と疲労によりHP-2点。 扉をノックすると一人の大男が出てくる。 町長 ロベルト 42歳 男 無精ヒゲの逞しい男 豪快な性格。 「おお!君たちは旅人か!ちょうどいいところに来た。」 「まぁ、茶でも飲みながら話をしようじゃないか。」 ------------------------------------------------------------ シーン5『町長からの依頼』 描写: 案内された応接室はとてもさっぱりとした部屋だった。 しかし部屋の調度品は胡桃の重厚で味わい深い色合いが見事な高級品であることが伺える。 町長みずから入れてくれた紅茶と胡桃のクッキーはとても美味であった。 イベント: ○ロベルトの自己紹介。 「俺がこの町の町長をしているロベルトだ。」 「本来こんな家で書類と睨めっこなんてガラじゃないんだが、親父が死んじまったんだからしかたねぇわな。」 「さてと、それじゃあ手っ取り早く仕事の話といこうか。」 ○町の特産品の説明 「この町の特産品はなんと言ってもこの胡桃だ。」 「この部屋にあるものはいずれも良質の物でな、他の町で買おうと思ったら目が飛び出るぐらい高くつく。」 ○仕事の依頼 「そこで、君たちに頼みがある。近々隣町で大きな祭りが行われる。」 「毎年そこで特産品を売ってまとまった金にしているんだ。つまり、この時期が一番の稼ぎ時ってことだ。」 「町の皆は特産品の加工に忙しい、だからこの時期は旅人に材料を取ってきてもらうようにしているんだ。」 「場所はここから1日程度歩いたところにある泉の畔だ。もちろん報酬は用意しよう。そうだな……一人300Gでどうだ?」 「木を1本と実を二袋ぐらい取ってきてもらえるかな。より多く持ってきてくれたなら追加の報酬も考えよう。」 木は特産品(大)、実は特産品(中)として扱う。 ただし特別な処置として、木と実を運ぶための所持サイズは、全員の空きサイズを合計してよい。 ※イメージ的には荷台を皆で押してく感じ。 必要な道具は町長が用意してくれる(荷運び動物はいない。) ------------------------------------------------------------ シーン6『森の畔』 地形・森 描写: 木漏れ日に照らされた森の道。 木々を合間をリスが走り、風が吹くたびに木々が囁く。 獣道のような道が続いている。 イベント: ○移動チェック(10) ○方向チェック(8) ○野営チェック(10) ○ランダム戦闘 2D6の出目が1〜4のとき戦闘(中型犬×3匹)。 D6の出目が1〜2で昼、3〜4で夕方、5〜6で夜。 ------------------------------------------------------------ シーンγ『旅立ちの日々その3』 シーンα・βとは別のプレイヤーの旅立ちシーン。 プレイヤーと相談して街の雰囲気・家族などを決める。 ------------------------------------------------------------ シーン7『泉のコネコ』 地形・森 描写: 目の前に泉が広がっている。 泉の側には立派な胡桃の木があり、木の根元には胡桃の実が転がっている。 イベント: ○コンディションチェック ○コネコゴブリンあらわる! 木の側に行くと<知力>+<精神>のチェック(8) 失敗した場合、さらに<敏捷>+<知力>によるチェック(8) 失敗すると足元から網が持ち上がり、木につるされる。 罠が発動した場合、あたりの茂みからコネコゴブリンが5匹現れて騒ぎ出す。 罠にかかった:「引っかかったゴブニャー」「やっつけるゴブニャー」 罠にかからなかった:「罠に気づかれたゴブニャー」「どうするゴブニャー?」 話しかけると、すんなりと話し合いに応じる。 戦闘でコネコゴブリン達を倒した場合、命乞いを兼ねて話しかけてくる。 ------------------------------------------------------------ シーン8『コネコの願い』 地形・森 描写: コネコゴブリン達の身体には細かい傷がある。 コネコゴブリン達に案内されて進んだ先は木の虚(うろ)。 そこには傷だらけのコネコゴブリンが寝ていた。 そしてコネコゴブリン達が話し出す。 イベント: コネコゴブリン:トラタ・ミケケ・シロコ・クロコ・チャチャ・ブッチー(怪我してる) ○コネコゴブリンの話。 「トラタたちは本当はもっと森の奥で暮らしてたゴブニャー」 「でもでも、急に大きな獣がやってきたゴブニャー」 「チャチャ達も精一杯頑張ったけど、敵は強敵だったゴブニャー」 「仕方なく、戦略的撤退を余儀なくされたのゴブニャー」 みたいな感じで次々とコネコゴブリン達が話していく。 内容をまとめると ・コネコゴブリン達はもともと森の奥の棲家で暮らしていた。 ・あるとき大きな獣がやってきて棲家を取られてしまった。 ・抵抗したけど負けてしまい、ここまで逃げてきた。 ・傷ついた仲間の傷を癒すため泉の近くに敵が寄らないようにしていた。 ・獣を退治して棲家を取り戻して欲しい。 ・獣を退治してくれれば胡桃運びを手伝う。 ------------------------------------------------------------ シーンδ『旅立ちの日々その4』 シーンα・β・γとは別のプレイヤーの旅立ちシーン。 プレイヤーと相談して街の雰囲気・家族などを決める。 ------------------------------------------------------------ シーン9『棲家目指して』 地形・森 描写: コネコゴブリン達の身体には細かい傷がある。 コネコゴブリン達に案内されて進んだ先は木の虚(うろ)。 そこには傷だらけのコネコゴブリンが寝ていた。 そしてコネコゴブリン達が話し出す。 イベント: コネコゴブリン:トラタ・ミケケ・シロコ・クロコ・チャチャ・ブッチー(怪我してる) ○コネコゴブリンの話。 「トラタたちは本当はもっと森の奥で暮らしてたゴブニャー」 「でもでも、急に大きな獣がやってきたゴブニャー」 「チャチャ達も精一杯頑張ったけど、敵は強敵だったゴブニャー」 「仕方なく、戦略的撤退を余儀なくされたのゴブニャー」 みたいな感じで次々とコネコゴブリン達が話していく。 内容をまとめると ・コネコゴブリン達はもともと森の奥の棲家で暮らしていた。 ・あるとき大きな獣がやってきて棲家を取られてしまった。 ・抵抗したけど負けてしまい、ここまで逃げてきた。 ・傷ついた仲間の傷を癒すため泉の近くに敵が寄らないようにしていた。 ・獣を退治して棲家を取り戻して欲しい。 ・獣を退治してくれれば胡桃運びを手伝う。 コネコゴブリンの依頼を無視して胡桃を集めて帰ってもシナリオは終了となる。 ------------------------------------------------------------ シーン10『コネコゴブリンの元棲家』 地形・森 描写: コネコゴブリン達の案内によって森の奥へと進んでいく。 もはや道とは言えないような道をコネコゴブリン達は軽々と進んでいく。 彼らを見失うようなことがあればおそらく帰ってこれないだろう。 イベント: 移動チェック(10)を行う。 ------------------------------------------------------------ シーン11『乱暴猿さんあらわる』 地形・森 描写: コネコゴブリンの案内によってたどり着いた先は獣が暴れまわった後が残されていた。 あたりの木々には大きな爪の傷が生々しく残り、住処として使っていたのであろう粗末な小屋は傾いている。 イベント: 小屋に近づくと獣の咆哮がきこえ、木の上から飛び降りてくる。 それは鋭い爪と牙を持ち、小屋の上で身軽に飛び回っている。それは猿であった。 そのうちの一匹は他の猿と比べて少々大きな身体をしており幾分か力も強そうだ。 ○戦闘 ボス猿×1(Lv3の獣)+猿×2(Lv2の獣) ボス猿の撃破で残りの猿は逃げていく。 小屋にはコネコゴブリンが溜め込んだ木の実や肉・魚が食い散らかされている。 ------------------------------------------------------------ シーン12『コネコのお礼』 地形・森 描写: ボロボロになった小屋を前にいささか落胆気味のコネコゴブリン達。 しかし、すぐに気を取り直して口々にお礼を言ってくる。 畔に戻ると、約束通り胡桃の木や実を集めたり持ったりしてくれる。 イベント: 野営チェック(8) コネコゴブリン達が見張りをしてくれる。 ------------------------------------------------------------ シーン13『街への到着』 地形・森 描写: コネコゴブリンと一緒にヴァルヌシュタトに帰ってきた一行。 君たちの姿を見つけるとすぐに町長のロベルトさんを呼びに行ってくれる。 イベント: 移動チェック(10) ------------------------------------------------------------ シーン14『エンディング』 描写: ロベルトさんが笑顔で迎えてくれる。 相変わらず街は大忙しのようだ。 知らせを受けたリタもやってきて、元気に手を振っている。 イベント: コネコゴブリンを助けた場合、コネコゴブリンから可愛い魚のアクセサリーがもらえる。 余分に持ってきた実は一袋につき40G。木1つにつき80Gを追加で獲得する。 街で一息ついているとリタがやって来る。 そして新たに、お願いをしてくる。 「あのさ、もし良ければレイボンシュタトで可愛い服を買って来てくれないかな?」 「コッチに戻ってこないなら、他の旅人に預けるとかでも良いんだけど……。」 依頼を受けるとリタは満面の笑みを浮かべて、ご馳走を運んで来てくれる。 楽しい夜はまだまだこれからのようである……。 ------------------------------------------------------------ これでシナリオは終了です。お疲れ様でした。