りゅうたまシナリオ2「祭りの街の大騒動!」 プレイ時間:4〜5時間程度 街:虹の架かる街「レイボンシュタト」 シナリオの目的 街での事件で街について調べてもらう。 祭りへの期待を高める。 ------------------------------------------------------------ 4行プロット 1……祭りの街にたどり着く。祭りの準備で賑わう街の宿に泊まり、祭りについての情報を集める。 2……しかし翌日、困った顔をした青年に出会う。彼はこの祭りの目玉となる虹発生器のキーを盗まれてしまった。秘密裏に取り返して欲しいと依頼される。 3……街中で情報を集めて犯人を追い詰める。犯人は街に潜り込んだゴブローチで、青年の恋人を狙っている街の有力者の息子を利用していた。 4……無事に虹発生装置を取り戻し、祭りを迎えることができるようになる。 ---舞台------------------------------------------------------ 虹の街 レイボンシュタト 人口2万人の大都市。 街は評議会による議員制により行われている。 評議会のメンバーは街の有力商人の中から五年に一度選抜される。 南西・北東・南東の3方向に伸びる大きな街道が交わる交通の要所であり、マーチャントやミンストレルをはじめ多くの旅人が訪れる。 街の道にはビー球のようなものが所々に埋まっており、陽光を反射し輝いている。 建物は白を基調としたものが多く、窓などにも硝子細工の飾り物が多い。 町の中央にある時計台は「虹の塔」と呼ばれ、精密な機械細工によって虹を発生させることができるという。 年に一度7月1日から一週間にわたり開かれる大きな祭り「虹祭」は普段以上の旅人が街を訪れ非常に賑わう。 「虹祭」では、様々なコンテストが開催され、最終日である7月7日には町中が虹によって極彩色に彩られる。 ------------------------------------------------------------ シーン1『街への旅立ち』 地形:草原・晴れ ヴァルヌシュタトを旅立ち、しばらく歩くと大街道「山虹街道(さんこうかいどう)」に合流する。 このまま北東へと向かうとやがてレイボンシュタトへと到着するはずだ。 イベント: プレイヤーはコンディションチェックを行い移動チェックを行う(6) ------------------------------------------------------------ シーン2『虹の街レイボンシュタト』 街は高い塀で囲まれており、入り口の大きな門の前では衛兵によるチェックが行われている。 簡単なチェックを受けた後、無事に街へ入ることができる。 街の中は祭りの準備で非常に活気に溢れている。 イベント: 自由行動・各自買い物や街の見物をする。 適度に時間が経過したら再び合流して宿屋を見つけて部屋を取る。 ○街中で得られる情報。 ・祭りは7月1日〜7日まで行われる。 ・コンテストはミスコンテスト、武術大会、細工コンテスト、料理コンテスト、音楽コンテストが行われる。 ・コンテストのエントリーは祭りの前日まで行われている。(コンテストの情報は別紙参照) など ------------------------------------------------------------ シーン3『気弱な男の悩み』 翌朝、食事を済ませ思い思いの時間を過ごす一行。 続々と到着した商人たちが、露天を広げ始めている。 販売用カートの飾り付けや、持ってきた交易品を届けたりと忙しそうだ。 イベント: 街を歩いていると前から一人の若者が歩いてくる。 白衣に眼鏡のひょろ長い感じの男性だ。 男は何かをぶつぶつ言いながら歩いている。 ※特に話しかけたりしないならそのまま去っていってしまう。 細工師 ディルク 22歳 男 黒髪 眼鏡 白衣 細身で長身 それなりに裕福な家庭に生まれ、生まれもっての才能と好奇心により機械細工の道を歩む。 街でも屈指の機会細工師に弟子入りし、虹の塔への出入りが許されるほどの腕を持つ。 「困った……僕はどうすれば良いんだ……」 「困った……一体なぜ無くなってしまったんだ……」 ディルクに話しかけるならシーン5へ そうでないならシーン4へ ------------------------------------------------------------ シーン4『優しき女性』 しばらく歩くと今度は一人の女性がやってくる。 女性は君たちに声をかけてくる。 「申し訳ありませんが、このあたりで白衣を着た男性を見かけませんでしたか?」 イベント: 街娘 テレーゼ 18歳 女 金髪 色白 身なりの良い女性 丁寧な口調と優しい性格 街でも屈指の商人にして評議委員の娘。 色白な肌の美人で街でも評判である。 最近はディルクとの中がささやかれている。 先ほどの男性を探しているようである。 男性のことを教えるとテレーゼは喜び御礼を言う。 テレーゼは一行を値踏みするかのように様子を見る。 そして納得がいったのか、少し申し訳なさそうに頼みごとをしてくる。 「お願いがあります。どうかディルクの力になってください。」 頼みごとを引き受けるとテレーゼは花のような笑顔でお礼を述べる。 シーン5へ ------------------------------------------------------------ シーン5『失われた鍵』 ○ディルクに話しかけた場合。 声をかけられたディルクは一瞬気まずそうな顔をするが、 一行の様子を見て信用できると思ったのか場所を変えて話をしてくれる。 ちょっとおしゃれなカフェに案内されて、紅茶を出される。 すると、カフェにテレーズがやってくる。 ディルクはテレーズに協力者が見つかった事を話した後、一行にテレーズを紹介する。 そして本題を切り出す。 「実は……祭りのフィナーレを飾る虹を発生させる鍵が無くなってしまったのです。」 ○テレーゼの頼みを受けた場合。 テレーズに案内されたカフェではディルクが頭を抱えている。 テレーズはディルクに協力者が見つかった事を話した後、一行にディルクを紹介する。 そして、ディルクが本題を切り出す。 イベント: ディルクから虹を発生させる鍵を見つけてくれと頼まれる。 鍵は30cmぐらいの大きさで見事な彫刻が施された水晶の鍵である。 昨日の夜に虹発生装置のメンテナンスをおこなっていた時にはあったのだが、仮眠を取っている間に無くなってしまった。 (仮眠を取っていたのは夜中の2時から5時ごろまで。) アレが無いと虹が発生させられず非常に困ることになる。 細工物としても価値が高いため、誰かに盗まれたと思うのだが、もしこのことがバレたら自分はこの街にいれない…… それどころか、もし虹が発生させられなくなった場合、街の経済は破綻しかねない。 なんとか、秘密裏に鍵を見つけて欲しい。 報酬として4,000G支払うつもりでいる。 この先は情報を集めながら街を回ることになる。 以後は移動先に応じてシーンを進める。 ------------------------------------------------------------ ☆犯人の手口☆ 夜中に仲間の女性が酔っ払ったフリをして夜警を呼び出す。 その間に仲間が塔の中に侵入。地下の扉の影に隠れてディルクの様子を伺う。 地下への鍵は合鍵を使ってあける。 ディルクが眠ったところで起動キーを盗む。 夜警の目を盗んで塔を登り展望台へ向かう。 弓を使ってロープを張り、屋根伝いに逃げる。 ※黒く塗った細いロープを結びつけた矢を2本飛ばす。 このとき、ロープが時計塔の柱を軸に輪をつくれるようにしておく。 ロープを伝って脱出。 輪になっている一部を切ってロープを回収する。 ------------------------------------------------------------ シーン6『虹の塔』 街の中央にそびえる大きな時計台。 街の名物でもあり、一般の客でも登ることができ、展望台から街を眺めることができる。 旅人や親子連れなどが受付に並んでいる。 イベント: 入り口の前には受付があり、おじさんが入場者のチェックをしている。 入場料は10G。ディルクと一緒にいるなら顔パスで入場できる。 ディルクは地下への扉を開き、階段を下りていく。 ○地下には虹を発生させるための装置があり、一般人の入場はできない。 ○地下にあるのは発生装置の部屋とそこに隣接するようにある休息所だけである。 ○ディルクが仮眠中、起動キーは机の上におきっぱなしだった。 ┌──────────┬────┐ │          │    │ │  虹発生装置   │休息所 │ │──────────│    │ │          └─  ─┘  │               │ │             ┌─│ │             │机│ └───── 入口 ──────┘ 受付の人に話しを聞く。 ○夜でも不審者が入らないように夜警の人がいる。 ○鍵が取られた晩もディルクの他に塔に入った人はいなかった。 ・ただ、深夜(2時ごろ)に酔っ払った女性が塔の前で転んでその介抱をしていた。 ・その後、風を切るような音がきこえた。 酔っ払った女性 ・長い茶髪 ・胸の開いたブラウスに丈の短めのスカート ・年は20〜24歳 展望台を調べる。 ○柱に擦れた後がある。 地下室の扉 ○無理にあけた様子は無い。 ------------------------------------------------------------ シーン7『聞き込み』 周辺の住民の話 ※交渉判定の達成値により次の情報が得られる。カッコ内は必要な達成値。  判定前のロールプレイによって達成値に+1〜+3の修正を加えること。 ※一回交渉を行うごとにMP-2 ○夜中に屋根の方で物音が聞こえた。(7) ○4人ぐらいの男性と1人の女性が何かを話していた。(9) ○男性のうちの何人かはちょっと評判の悪い酒場でたまに見る。(11) ○ここ最近、議員の息子の『クリストフ』がそわそわしていた。(13) ------------------------------------------------------------ シーン8『探索』 得た情報から次の行動を決める。 ○『夜中に屋根の方で物音が聞こえた。』 屋根を調べる→煙突の1つに何かが擦れた後、屋根の一部に小さなキズ(矢が刺さった後。) 【体力】+【知力】(6)で、かすかに残った足跡を発見→北西にある裏町へ。 ○『4人ぐらいの男性と1人の女性が何かを話していた。』 話の内容はわからないが、女性はお酒を飲み、男達はロープを受け取って路地裏へと向かって行った。 ○『男性のうちの何人かと女性はちょっと評判の悪い酒場でたまに見る。』 酒場へ行くと1人の飲んだくれがいる。 飲んだくれ『ヤーコブ』 48歳 男 赤ら顔の禿親父。毎日昼から飲んだくれている。 「うぃっく……なんじゃー、わしの話が聞きたいとな……。あー……無性にノドが乾いて来たのぅ。」 お酒を奢ると、知ってることを教えてくれる。 ☆男性のうち3人は街の男でたまにここに飲みに来る。 ☆長身で力自慢の『ハンス』、小柄ですばしっこい『ニルス』、そして鼻持ちならない議員の息子『クリストフ』 ☆3日ほど前に、見慣れない男女が3人に声をかけて、店の外へ連れ出して行った。 ○『ここ最近、議員の息子の『クリストフ』がそわそわしていた。』 有力商人・コルネリウス家の長男 22歳。 親の権力と金に物を言わせて色々な悪さをするダメ人間。 テレーゼに熱烈アタックをするが完膚なきまでにフラれ続けている。 最近は、町外れの酒場で知り合った「ハンス」と「ニルス」を従え、さらに悪さをするようになった。 ○コルネリウス家 一代にして巨万の富を築いた宝石商。 商才は高いが息子に対しては甘すぎ、妻に頭が上がらないと評判。 母親は、贅沢三昧で息子を溺愛している。 ------------------------------------------------------------ シーン9『アジトへGO!』 見慣れない男女について情報を集めると(交渉判定)次のことがわかる。 ☆5日ほど前から街に現われた。(6) ☆特に宿は取っていない。(8) ☆度々塔を見学しては虹が作り出される仕組みについて説明を聞いていた。(10) さらに男女の居場所を探すのを目的とした交渉判定(12)×2に成功するとアジトを割り出せる。 ※上記の情報1つにつき目標値−2にできる。  失敗するたびに移動の疲労によりパーティー全員HP-2 ------------------------------------------------------------ シーン10『アジト発見!』 北西にある寂れた一角。 そこに男達が寝床にしているという廃屋があった。 廃屋の中からは男女の声がきこえる。どうやら酒盛りでもしているようだ。 中に入ると、5人の男女が酒を飲んでいる。 鍵を返すように言っても聞き入れない。 『鍵?しらねーなーそんなもの。痛い目見る前にさっさと帰りな。』 『ああ、俺が誰だか知ってんのか?議員コルネリウス家の長男クリストフ様だぞ!』 ある程度言い合うか、様々な証言などを突きつけていくと、奥の男が立ち上がる。 『クリストフ様よぉ、こいつら全然帰る気ないみたいじゃねーか。』 『ホントならしっかりと謝礼を頂いていくつもりだったんだが、あんまりのんびりしてもいられないみたいだな。』 『わりぃけど、お前ら倒してでも行かせてもらうわ。』 そういうと、男女の姿が変化していく。 それは、人々が恐れる「黒いアレ」を人間大にし、さらに鬼と掛け合わせ数十倍醜悪にしたような姿。 見ているだけで鳥肌が立ち、寒気を感じるほどの嫌悪感を覚える。 『ひっぃ!なんだこいつら!!』 『うわ!!よ、寄るな!!!』 3人組は口々と悲鳴をあげて逃げようとするも腰が抜けて逃げれないようだ。 戦闘 ゴブローチ×2 戦闘勝利 『……くそ……祭りを台無しにできると思ったのによぉ…・・・。』 『……無念。』 ------------------------------------------------------------ シーン11『ゴブローチ倒して……』 ゴブローチの身体から鍵を取り戻すことができる。 クリストフ達は恐怖のあまり気を失っているようだ。 ○目を覚まさせて話を聞く。 テレーゼにフラれて自棄酒飲んでいるところを話しかけられた。 ディルクに鍵をなくした責任を取らせ、街から追い出すつもりだった。 実行のためのアイディアはローチが提案した。 地下室の合鍵は親の部屋からコッソリ拝借した。 ○衛兵に突き出す。 気絶した状態で突き出した場合、後でディルクから上の話を聞ける。 ○許す。 しばらく呆然としているが、我に返ると慌てて逃げていく。 ------------------------------------------------------------ シーン12『エンディング』 ○ディルクに鍵が見つかった事を報告する。 「これは!!……間違いなく本物です!!皆さん、本当にありがとうございます!!」 各キャラクターの手を両手で握ってお礼を言う。 そして、報酬を手渡してくれる。 「これで無事祭りを行うことができます!」 「皆さんのために最高の虹をかけることができるようにしますので、楽しみにしていてください!」 「それでは、僕は最後の調整が残っているので、これで。」 挨拶をして去っていく。 テレーゼがやってくる 「まったく、ディルクったら慌しいんだから。」 「みなさん本当にありがとうございました。」 「ところで、みなさんはお祭りの間の予定はあるんですか?」 「よろしければ、コンテストに出場してみてはいかがでしょうか?」 「お祭りまでまだまだ時間はありますわ。」 ※祭りのコンテストのアイディアを出してもらう。 ------------------------------------------------------------