黒鴉亭|TRPG,アナログゲームを愛するサイト

TRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム)のレビューやリプレイ
アナログゲームレビューや、シナリオ素材・オリジナルなどを地道に公開

トップページ

TRPGレビュー

アナログレビュー

オリジナル

リプレイ・プレイレポ

ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン3 ロスト・ターゲット

ハンターズ・ムーン3 ロスト・ターゲット (Role&Roll Books)

ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン3 ロスト・ターゲット
Role&Roll Books
著:齋藤高吉
著:冒険企画局
発売日:2011年7月29日
価格:1785円(税込み)

※画像をクリックするとAmazonのページに移動します

●ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン3 ロスト・ターゲットとは?

獣と狩人の戦いにさらなる絶望が訪れる。
従来のモノビーストとは比較にならない最強のモノビースト「上位種」がその姿を現した。
誰でもお手軽に物語が作れちゃう「サイコロ・フィクション」シリーズ『ハンターズ・ムーン』の第3巻!
リプレイ1本の他、武器をより強力なものへと変化させる武器成長ルールに、他のサイコロ・フィクションの世界から抜け出してきた越境者など、様々なデータが追加されている。

●さらなる夜の狩り|プレイ感想

ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーンの第V弾!
非常に強力なモノビースト「上位種」の登場に、ハンターたちの狩りはさらに絶望的なものへと変化する。
基本武器に追加の能力を持たせ、オリジナル武器へと進化させられる武器成長ルールは、心躍るものがある。
また、ハンターキラー同様にハンターの前に立ちふさがる「越境者」には、忍者や書籍卿など他のサイコロ・フィクションに登場するキャラクター達も収録されている。
凶悪な「上位種」のサンプルデータも掲載されているが、いずれもいやらしい程に凶悪なデータを持っており、これを前にしたハンターの絶望感たるやたまらないものがある。

遊び安さ評価(5段階)

ルール ★★★☆☆ 強力な上位種は魅力的だが、ハンターの心が挫けるかも。
世界観 ★★★☆☆ 他作品の登場もあり、世界が広がった。
育成 ★★★★★ 武器成長ルールにうきうきが止まらない!
派手さ ★★★★☆ 上位種の登場で一気に派手さもヒートアップ。
価格 ★★★☆☆ 他のサイコロ・フィクションと比べ、少々高い。
総合評価 ★★★☆☆ 上位種の登場と武器成長ルールは必見!

ページトップへ

●錬鉄の墓標|リプレイパート

水比市での戦いから数ヶ月。世界に震撼が巻き起こる。
イギリスの田舎にある竜退治を目的とした修道院が壊滅した。
修道院を襲撃をしたのは水比市での戦いで死んだはずの聖譲司だという。
ハンターとして過ごす頼子のもとに届く、譲司にまつわる知らせと、世界を襲う「竜」の存在。
不死者として変わり果てた譲司を止めるため、頼子たちは旧ソビエトの秘密都市へと向かうのであった。

まさかの斎藤さん&マンチさん VS PC3人という、のっけから想定外の展開をみせたリプレイパート。
リプレイの合間合間に、「聴取」という形で事件当事者と監察官との会話が挟まるのだが、これがなかなか良い味を出している。
モノビースト「上位種」の凶悪さを感じながら、以下に攻略していくか、残りの手数を考えながらの慎重なプレイは緊張感満載。
マンチさんの譲司が、敵側に属しながらもどことなくPCに甘いところとか、プレイヤー的にもキャラクター的にも葛藤が見えて素敵。
眠兎は、前巻でのキャラクターよりも可愛く感じられたし、頼子の冷めた感じも好きです。
良くも悪くも、モノビースト「上位種」の強力さがハッキリと感じられるリプレイでした。

ページトップへ

●最強の獣|モノビースト上位種

本当に強力なモノビースト「上位種」。
その強さは、ルールブックに『初めて遊ぶプレイヤーに上位種をぶつけることは、全く推奨されません』と明記されるほど。
その能力は、夜明け前の戦いでも死亡判定が発生する。複数の部位ダメージを受ける可能性がある。弱点部位が存在しない。追跡フェイズの行動回数が2回など、基本的なルール部分だけでも頭が痛くなってくる。
そこに加えて、上位種のみが使用できる上位アビリティーの存在や、敵の感情の上限の拡大など、本当に勝てるのか疑わしくなってくる。
普通のモノビーストでは物足りない強者達にさらなるスリルを与えるのはもってこいの相手だろう。

●新たなる敵|ハンターキラー

ハンターの使う武器をより強力なものに成長させる武器成長ルール。
異形・上位アビリティーと引き換えに、新たな武器を作ったり、武器に追加能力を持たせることが出来る。
ハンター達が得ることができるアビリティーには上限があるため、ある程度以上の成長を望むなら必須のルールとなってくる。
さらに部位ダメージを受けたときに、武器を破壊することで、部位ダメージの回避も可能。
上位種と戦うからには、確実に武器を成長させておきたい。

●さらなる物語|遭遇フェイズの拡張

ハンターキラーのようにデータを持ち、ハンターたちの前に立ちふさがる超常の能力を持つ者たち。

◆不死者◆
モノビーストの血肉と親和性が高く、特定の条件を満たさない限り死亡しない。

◆獣使い◆
モノビースト上位種を意のままに操るハンターキラー。全ハンターキラーがモノビーストの攻撃対象から外される。

◆半獣◆
度を超えて異形アビリティーを接種し、狂気に陥ったハンター。モノビーストの行動を模倣する。

◆従属獣◆
モノビーストを群れのボスと捕えている獣の群れ。

◆幽霊◆
死んだ人。ハンターは問題なく視認できるが、触れることは出来ず、全ての攻撃は無意味である。

◆忍者◆
現代の闇に生きる忍者。忍術によりモノビーストを操り共に襲いかかって来る。

◆渡来人◆
異世界からやってきた正体不明の異人や魔人。異形の力を生来の物として使う。

◆書籍卿◆
人間を「コレクション」にする力を持つ高位の魔術師。

◆宿主◆
何らかの精神寄生体に憑依され、超常の力をふるうことが出来るようになった人間。強いショックを与えると正気に戻る。


■レビューリストへ戻る■このページのトップへ戻る

inserted by FC2 system