黒鴉亭|TRPG,アナログゲームを愛するサイト

●あらすじ

ついに天下統一を目前にした織田弾正信長。だが、彼の目的はすでに天下には無かった。
信長が欲するは遥か天に聳える星々。そして目指すは天地の全てを掌握する創造主。
天下布武を知らしめんがために、古の都・京を生贄に天への道を切り開かんとする信長の前に二人の男が立ちふさがった。
その名も、新撰組隊士・新井志ノ助と明智光秀！！彼らの決意が歴史を動かす！！

●感想

天下繚乱の基本舞台となる化政時代の300年前。本能寺の変を舞台にしたリプレイ。
織田信長がいかにして閻羅王と化したのか、そして明智光秀はどのような思いで、本能寺で信長を討ち、天海へとその身を変えたのか……。
そのあたりの設定を掘り下げるシナリオとなっておりました。
すがのたすくさんの渋くカッコいい明智光秀と渋沢佳奈さんのまっすぐな新井志ノ助が良いコンビです。
シナリオ的にも、信長と光秀の想いや苦悩や決意がぶつかって、非常にいい話になっています。
閻羅王にさえならなければ、信長は本当にいい奴だったのに……。
新たな信長・光秀像は必見です。

●第一話　新撰組、戦国に立つ！

新撰組二番隊隊士・新井志ノ助は、不逞浪士が集まる池田屋へと襲撃をかけた。
迫り来る白刃を潜り抜け、戦う志ノ助は、突如溢れでた白い光によって意識を失った。
目覚めた志ノ助の前にいたのは、なんと織田信長だった。
事情もわからぬままに、志ノ助は信長の家臣・明智光秀にその身を預けられる。
志ノ助の噂を聞き、秀吉の元より派遣されるは巫女・夜宵と、夜宵を母と慕う異国の少女・シンシアであった。
時を同じくして、安土の城下に人を喰らう魔物が現れたのであった……。

●第二話　敵は本能寺にあり

いよいよ天下を目前に控えた信長は、徳川家康を迎え宴を開く。それはとても楽しく、温かな宴であった。
信長と光秀は手を取り合い、天下布武への最後の一手をかけるかに思えた。
しかし、すでに信長の心は天下に無かった。遥か高み、天そのもの、神そのものこそになり替わろうとしていた。
それはもはや、人が歩むべき道にあらず……。しかし、信長はそれを承知で歩みを進める。
古き都・京都を生贄に、天を目指す信長の前に、光秀は苦渋の決断を下すのであった。

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