TRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム)のレビューやリプレイ
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魔道書大戦RPG マギカロギア |
魔法図書館「大法典」が封印していた、意思を持つ邪悪な魔道書「禁書」が世界中に解放された。
世界各所で禁書により引き起こされる「魔法災厄」によって滅びへと向かっていく世界。
「大法典」に属する魔法使いたちは、この危機を救うべく人々に取りついた魔道書の封印に向かう。
世界の運命をかけた魔法使いたちの戦いが始まる!
手軽に楽しめるサイコロ・フィクションシリーズ第4弾!!
今回の目玉は何と言っても鬱展開自動生成システムの存在!!
某アニメを彷彿とさせる名前のシステムだが、自分ではなく他者に不幸が訪れる事により、より緊張感が増しドラマチックな展開に盛り上がる。
戦闘は基本的に1対1で進んでいくため、調査とテンポのバランスを考えると3〜4人ぐらいが適正かと思われる。
基本的な世界背景やルールの設定、リプレイ登場のキャラクターの例などから、本当にキャラクターの設定は自由すぎるほど自由に設定できる。
判定の基本ルールなどは他のシリーズと同じなので、サイコロ・フィクションを遊んだことがあればすんなりと馴染めるのも有難い。
遊び安さ評価(5段階)
ルール | ★★★★☆ | 独特な魔法戦、鬱展開自動生成システムが面白い。 |
---|---|---|
世界観 | ★★★★★ | 現代が舞台のため、わかりやすく遊びやすい。 |
育成 | ★★★★☆ | 他のシリーズに比べても成長項目が多く、こまめな育成ができる。 |
派手さ | ★★★☆☆ | 様々な魔法が飛び交うため、演出次第で派手にできる。 |
価格 | ★★★★☆ | ルール+リプレイでお手頃な価格設定 |
総合評価 | ★★★★☆ | 無理なく遊びやすい |
大法典より解放され、世界中に散らばった禁書。
そのうちの一つ<歓喜する死者の宴>の痕跡が六分儀市で見つかった。
死者を蘇らせる魔法「甦生」を使用できる禁書により、六分儀市では屍者が徘徊し生者を襲っているという。
禁書<歓喜する死者の宴>を封印するべく、大法典の魔法使いたちが動き出す。
多大なネタと衝撃のエンディングが待ち受けているリプレイでした。
そもそもキャラクターが自由すぎる。リーダーである過越大夢(すぎこしだいむ)はロボットだし、スフィンクスのロリババアは出てくるし、「シノビガミ」「ハンターズ・ムーン」にも登場した黒丸冬寂も出てくる。
シナリオは、ただ死者が蘇るのではなく、『蘇ったものが死んでいたという痕跡が世界から消える』というややこしい設定により、複雑で面白いシナリオ運びになっている。
敵役NPCの代表っぽい犬神博士も登場するので、遊ぶ前に一読しておくと世界観やノリがわかりやすくて良い。
世界は正体不明の「目に見えない力」に満ち溢れている。
そして、それらに意味のある名前を付けて自在に操る力を持つ者達のことを魔法使いと呼ぶ。
そして彼ら魔法使いを管理し、魔法の力が一般市民に影響を与えぬように組織されたのが「大法典」である。
「大法典」は一般市民と魔法使いとを隔離し、強大な力を持つ危険な「禁書」を次々と封印していった。
しかし、ある時「大法典」の本拠地が破壊され、封印されていた「禁書」が世界中に解き放たれてしまった……。
魔法使いたちは、「禁書」により引き起こされる魔法災厄から世界を救うべく、再び禁書の回収・封印に動くのであった。
世界に満ちる不可視の力に名前を付け、世界の因果を改編する力を持つ魔法使い。
世界中に解き放たれた禁書を封印することができるのは、魔法使いのみである。
しかし、現実世界の理の外にいる魔法使いが現実世界に干渉するためには、魔法使いと運命を共にし、現実世界に繋ぎとめる存在「アンカー」が必要である。
アンカーがいる限り魔法使いは不死の存在となり、力を行使できる。代わりに魔法使いが現実世界で負うべき理はアンカーが背負わなければならない。
魔法使いたちは、世界の運命と彼らアンカーの運命を背負って禁書に立ち向かうのである。
魔法使いが魔法を使うために必要な道具「魔道書」。
魔道書というのは、ただの物質的な本ではなく、情報の海に生きる情報生命体の集合であり、生きているのだ。
その多くは魔法使いたちによって生み出されるが、中には人々の潜在意識や執念などにより自然発生的に生まれる魔道書もある。
それらは魔法使いに制御されていないため、即座に周囲の人間に祟り魔法災害を引き起こすのである。
そしてそれらの魔法使いによって制御されない魔道書を禁書とよぶのである。
魔法使いは非常に上下関係の厳しい縦社会である。七つの階梯に分けられ、自分より上位の階梯への服従が義務付けられている
また、魔法使いには6つの位階があり、階梯が同じ場合は、上位の位階に従わなければならない。
◆書警(ブックウォッチ)◆
階位第一位。最も高位の階位で、魔法災害を防ぐ魔法戦のエキスパート。
◆司書(ライブリアン)◆
階位第二位。魔道書の専門家で、膨大な知識を活用し、仲間を助ける。
◆書工(アルチザン)◆
>階位第三位。未知の情報や魔法を入手し、魔法使いの使う魔道書のメンテナンスを請け負う。
◆訪問者(ゲスト)◆
>階位第四位。偶然魔法に触れ、無自覚に魔法を使えるようになったもの。人として魔法災厄に巻き込まれた一般人を守る。
◆異端者(アウトサイダー)◆
>階位第五位。「怪物」や「妖怪」等と呼ばれる天然の魔法生物。多くの人と運命を結び、大法典に雇われている。
◆外典(アポクリファ)◆
階位第六位。大法典の奴隷として働く魔道書。魔法によって誰かの願いをかなえる事を喜びとする。